甘く切ない貴腐ワイン・デザートワイン
一昨日の木曜日は、フランス食品振興会主催の 「フランス産食品・飲料展示商談会」に出展してまいりました。
朝の10時からのスタンバイを経て、午後より大試食試飲会の始まりです。
レストラン様、小売店様、プレスの方々など500名ぐらいの来場と 賑わいをみせてました。
弊社道上ワインのブースも、頑張ってまいりました。
弊社ブース一番人気?は シャトー・ペイブランという極甘口の貴腐ワイン。 ボルドーのカディヤック産で 1998年 のものです。
なぜ、人気か。あまり、この手のワイン、試飲なぞできませんから・・・
さて、貴腐ワインという言葉自体は意外と知られてますよね。 マスメディアで、アイスワインと共に珍しさから取り上げられたりする機会 も多いからでしょう。
知ってはいるけど、飲んだことがないという方もいらっしゃると思います。 ぜひ、試してください。そして、好きになって下さい。
モデルの 押○も○ さんも コメントに 「こんなに美味しい飲み物が世の中にあったんだ!」と素晴らしい賛辞を出してます。
でも、レストランで、または、家庭で貴腐ワイン、デザートワインの需要はまだまだです。 グラスワインとして販売してるところも少ないですし・・・・
でも、「このままではまずい」らしいです。 飲んでない、つまりは、そのカテゴリー、文化がなくなる恐れが有るのです。 貴腐ワイン生産自体、貴腐菌が付かないなどのリスクを伴い、かつ一粒一粒手摘みという生産に手間がかかる ため、高いコストゆえの高額のワインが多いです。 このワインが売れなかったら・・・・
フランスの貴腐ワインを作っているシャトーなどは、生産の中心に貴腐ワインがあります。 つまり、貴腐ワインが飲まれなくなれば、そのシャトーの経営が成り立たなくなってくるのです。
一方、他国イタリアなどでは、甘口のデザートワインを中心に生産しているところは少なく、 赤・白など一般的なワインを中心にして、かつデザートワインがあることが多いです。デザートワイン、貴腐ワインが消えてなくなることは無いでしょう。しかし、造り手、および そのワインの数が減れば、より高額になっていくことは明らかです。おいそれと貴腐ワインを口に出来なくなってしまうのではないでしょうか。
貴腐ワイン・デザートワインの普及ひいては食後酒の文化の広がりにはまだまだ時間がかかりそうです。 高級チョコレートの文化がすこしづつ広がりを見せ始めている日本です。 3つ星レストランが数多く存在する日本です。 デザートワインの流行があったって、いいんじゃないでしょうか!
どうぞ、レストランや小売店の方々、デザートワインを飲み易い環境を作っていきましょう!
貴腐ワインとは
貴腐菌とも呼ばれるボトリティス・シネレア菌が果皮を突き破り、果実の水分を蒸発させます。
このため果肉は糖分と果汁、アロマが凝縮され、できあがるワインは濃厚な甘味をもつ味わいで
魅力的な風味を放ちます。