★ 今日もつれづれ ハッピー ★ 第8回 「虫歯にならないチョコレート」
今日は、チョコレートをちゃんと選べば、虫歯にならないというお話です。
大好きなチョコレートちゃん達に対する、風評被害を少し晴らしたいと思います。
「チョコレートは食べさせないんですよ、虫歯になりますから」という親御さんや、「チョコはいいけどさ、今歯治療中で食べられないんだよ」なんておっしゃる御仁、それは「ちょっと待った!」です。それはチョコレートに対する濡れ衣なんです。
チョコレートのお店をやっていると、「虫歯にならないチョコレートってありますか?」との質問を受けます。
うーん、、、
「そもそも、チョコレートは、虫歯になりにくいのですが、、、」と、毎回思います。
虫歯は、口の中にある、ミュータンス連鎖球菌によって起こる感染症です。この菌が、砂糖と出会うと粘着体質となり、歯にくっついて、棲みつき、虫歯になります。
チョコレートの主原料となるカカオには、実は虫歯を抑制する作用があります。カカオは抗菌作用が高く、虫歯の原因となるミュータンス連鎖球菌を攻撃し、それによって菌の粘着度が低下し、歯に菌が棲みつく力を奪うのです。
この話をすると、あまりにも長くチョコレートを食べると虫歯になると言われてきたせいか、私の説明が悪いせいか(笑)、にわかには信じていただきにくいのですが(笑)、ちゃんと時代の流れとともに、研究が進み分かってきたことです。
砂糖を摂ると、虫歯がやばいらしいとわかったのは1945年。
キャラメル等いろんな砂糖を使ったお菓子を食べさせて虫歯の発症を調べた実験で、チョコレートを食べると虫歯ができにくいみたいと気づいたのは1950年。
そしてやっと1986年、チョコレートには虫歯を防ぐ効果があると研究発表されました。今では日本でも、大阪大学大学院歯研究科の大嶋先生が、チョコレートと虫歯抑制の関係を研究発表されています。
これで本当の話とは、わかっていただけたと思います(笑)
そして、上記実験より、どんなチョコレートを選べば良いかがわかるかと思います。
実験通り、砂糖並び砂糖菓子は、食べれば虫歯になりやすくなります。
従って、チョコレートも、大量に砂糖が入っているチョコレートを選べば、いくらカカオに抗菌効果があっても、カカオより砂糖の量が多ければ効果が薄れます。
自ずとして、カカオの含有量の高いチョコレートを選べば、カカオの抗菌効果により、虫歯の心配が減ることがわかると思います。
また、どうしてもダークチョコレートが苦手な方は、甘味として砂糖以外の代用甘味料を使用した、ノンシュガータイプのチョコレートをお選びになるのも一つの手かと思います。
虫歯になりにくい代用甘味料としては、キシリトールやマルチトールが有名ですね。
砂糖とは成分構造が違い、食後も口内PHが下がらないため、虫歯になりにくいこともわかっています。
マルチトールと虫歯予防の関係については、1960年代にアンチエイジング歯科学会の松尾会長が研究発表をされています。
残念ながら、お味が難しいのもございますが、美味しいチョコレートもあるので、いろいろトライして、自分のお好みの物を選ばれるとよろしいと思います。
今では、歯医者さんでもチョコレートが販売されている時代ですから!
探すと結構あります。
これで安心して、チョコレートが食べられますね(笑)
お目にとめていただき、ありがとうございました。
池田貴子