シャトー・ラ・ジョンカード訪問記3
「日本初公開!?シャトー・ラ・ジョンカード のワイン造りに迫れ!」
~除梗(じょこう)から 発酵~
ジョンカードのブドウがワインになるまでの旅のはじまり。
写ってませんが、イマジネーション豊かなあなたには、きっとブドウが見えてくるはず・・・。
動画 「ブドウの収穫 」(再生時間2分22秒)何もしらず、醸造所に運び込まれた房のままのブドウたち。
まだ母なる樹の分身?の柄【果梗と呼びます】にしがみついてます。
ここから、ブドウを入れて、「除梗(じょこう)」という完全な親離れをします。
ブドウの実と柄【果梗】に分けていきます。
さらに、ベルトの上でブドウの実を選別!
傷んでいる実や熟していない実はワインにはなれない
ここでも、人知れないブドウ同士の別れのドラマが
ワインになるための試練その1【破砕】
ブドウの実が、ローラーの隙間に挟まれ、ほんのすこしだけ、皮が破ける
酵母と接触し発酵をしやすくするために行なわれます。
破砕機と呼ばれる部分
皮を破られたブドウは、あふれ出る果汁と一緒に下のパイプを通して大移動
発酵´プール´【槽(そう)】という第2の試練へ
ずらっと並ぶコンクリート式タンクの発酵槽
その量 19000リットル! そこからできるワインは11000リットル。
ブドウの皮などがカスになって、たくさんこの発酵槽の下1/3にたまります。
その高さは、1mくらいに積もります。
ここに、ブドウジュースを19000リットル、1日で満たしてしまうというわけです。
動画 「発酵について1」(再生時間2分34秒)
動画 発酵とセパージュ(ブドウ品種) (再生時間2分4秒)
発酵はコンクリートタンクでしか行なわない。この木の大樽は一時保存用のもの。
これが、ジョンカード流の醸造スタイル。
ところで、発酵槽のブドウジュースの投入口は、ここにはなく、天井の上、つまり2階。
パイプを通してブドウジュースが2階から投入されます。
階段で2階へ移動すると、ステンレスタンク、木の大樽が下の階から突き抜けてるのが判ります。
コンクリートの発酵槽も突き抜けています。
この場所へ、除梗、破砕を終えたブドウジュースがパイプを通して送り込まれてくるわけです。
投入口のフタを外してもらいます。
投入口から覗いた発酵槽の中。
1階から少し長めの階段、4m上がった天井の上、さらにその上1m30cm。
つまり、発酵槽の底まではおよそ5m30cm!
その高さから覗いてカメラを入れてみました。
今は何も入ってませんが、想像してください!
この中に、ぎっしりと詰めこまれた、ブドウが、発酵して、温度があがり、まるで沸き立つような場面を。
そして、実から果汁が出、果汁がアルコールという「パワー」を帯びていくと・・・
2月頃には、発酵の温度上昇によって、体積が膨張してきます。
ワインが吹きこぼれないように、ワインを取り除かなければなりません。
そこで、役立つのがこのフタ。
フタには、ワインの高さがわかるようになっていて、指している所まで、ワインが入っているようにします。
逆に8月からは、温度が下がっていくので、体積が減っていくので、ワインを足していかなければなりません。 常に発酵槽をブドウ果汁(ワイン)で一杯にしておかないと、酸化やバクテリアに被害にあってしまうのです。
こうして、常に細心の注意をもって、見守られながら、ジョンカードのブドウたちはワインへと生まれ変わるのです。
動画 「天井上2階の発酵槽 投入口」(再生時間5分39秒)
後編へ続きます!