MICHIGAMIワイン頒布会に加入して頂いているお客様へお届けするワインを、テイスティングで紹介していきます。
ヴィュー・シャトー・ラモット2001年 375ml
キャップシールを切ると、コルクの外側にうっすらとカビが。
良い環境で熟成を経たワインの証が出ています。
グラスに注ぐと、輝きをもった濃いイエロー。
ゴールドに近い色合いをしています。
外観からも味わいの濃厚さを感じさせます。
樽熟成していない辛口ワインでも、
こんなに濃い色が出るのだと、
このワインを開けるたびに感心してしまいます。
香り
レモンシロップのような、柑橘系と煮詰めた果実のような香り。
この香りは2008年にも共通して感じられる香りです。
リンゴと洋ナシを合わせたような、
そこに蜂蜜を少し垂らしたような、
複雑な香りがあります。
フレッシュな葡萄の果実や、
ハーブの香りは薄らいでいます。
酵母の香り、セメントのような香りも感じられます。
ソーヴィニヨン・ブランよりも、
セミヨンの個性が前に出てきています。
さらに、この2001年には、
ソーヴィニヨン・グリという補助品種が10%入っています。
香りにはあまり特長が表れていませんが、
白胡椒のようなわずかに舌にぴりっとした刺激が残る感覚、
これがソーヴィニヨン・グリの個性です。
味わい
コクがあり、しっかりとしたボディーを感じます。
果実感は熟成によって落ち着きを見せ、酸味も大人しい。
果実味が豊かな2009年のシャトー・ラモットとは、
まったく異なる味わいに変化しています。
若いヴィンテージに共通して感じられる、
フルーティーな甘みがまったくない、
舌の上が乾くような超辛口です。
10年以上熟成しても美味しくなる白ワインは、
ほんの一握りですが、疲れている印象は受けません。
余計な雑味が洗練され、凝縮感に満ちた味わいです。
余韻は長く続くというより、コクのある力強い後味が、
すっと消えるような感じがあります。
クリームソースのパスタ、ガーリックトースト、
白身魚のハーブ風味のパン粉焼き、サーモンの蒸し焼き、
味噌、醤油を使った和食との相性も抜群です。
ボリュームがしっかりしているので、
鶏肉や豚肉とも合わせられます。
白ワインには珍しく、
前菜からメイン、デザートまでこれ1本で通せてしまう、
まさにオールラウンド・プレイヤーと呼べる1本です。