MICHIGAMIワイン頒布会に加入して頂いているお客様へお届けするワインを、テイスティングで紹介していきます。
シャブリ・プルミエ・クリュ 2011
ドメーヌ・ベルトラン・キャップドヴィーニュ
外観
ラベルはいかにも「シャブリ」らしい、 白地にグリーンとゴールドで 書かれたクラシックなデザイン。
外観は緑色を帯びた明るいライトイエロー。
黄色味が強く出ていない事から若くてストレートな、 果実の味わいをもったタイプであると想像できます。
しかし、粘性がしっかりと出ている事から、 ただフルーティーで飲みやすいだけのシャブリとは違い、重厚感の感じられるワインだと分ります。
香り
始めは控えめな香りですが、ゆっくりとグラスを回していくと、 レモンのような柑橘系の香り、白い花、シナモン、 若いパイナップルを思わせるフレッシュでふくらみある果実香。
豊かなフルーツを連想させる複雑なアロマ。 シャルドネという葡萄の特徴が、存分に表現されています。
味わい
口に含むと芳醇なアロマがいっぱいに広がります。
鼻の穴からではなく、口の中で感じる香りがとても豊かなワインです。
また、キレのある美しい酸味が全体の印象をシャープに引締め、
ヴィンテージの若さを感じさせない濃密な果実味が、
ただ辛口ですっきり飲みやすいだけの、並級シャブリとの違いを物語っています。
余韻はエレガントで長く、
フィニッシュにはこれこそシャブリという、
キンメリッジ土壌に由来した質の高いミネラル感、
ストレートな果実の旨味を感じることができます。
果実味の膨らみとともに、
酸味とミネラルのバランスも良く、
金属を溶かし込んだような、
なめらかな質感があります。
フルーティーで酸のすっきりとした白ワインは、
6~8℃でよく冷やして飲まれる事が多いのですが、
このシャブリ・プルミエ・クリュは、
コクのある豊かなアロマをより華やかに感じられるよう
8~10℃前後で召し上がって頂く事をお薦めします。
合わせる料理ですが、シャブリと言えばなんと言っても生牡蠣。
フランスの食の文化に触れるという意味でも、ぜひ一度は試して頂きたい組合せです。
樽の香りの強いシャブリよりも、ステンレス発酵により、酸味と果実味を強調したタイプ、つまり今回のようなシャブリの方が、生牡蠣には合います。
フレッシュな酸味と合わせて鮮魚のカルパッチョやマリネ、
味わいにしっかりとしたコクもあるので、ソースをかけた魚のムニエル、グラタン、チキンソテーと幅広い料理と合わせられます。
特にきのこや貝類など、特徴的な香りを持った具材との相性は抜群です。
シンプルにオイル系のソースやパスタで合わせてみてください。
ワインの格付けが生産畑にまで及ぶ、
非常に複雑なブルゴーニュのワイン法。
その中でごく一部の高品質な畑にのみ、
認められるのが『プルミエ・クリュ(一級畑)』の称号です。
格付けされた村の中でも特に優良な畑を指し、
そこから作られるワインは、
その畑にしか表れない特有の個性を備えています。(テロワール)
プルミエ・クリュのワインはブルゴーニュ全体で、
わずか11%しか生産されておらず、
選ばれた村にしか存在しません。
※次回はヴィュ・シャトー・ラモット 2008年 500mlのテイスティングレポートをお届けします。