2022年5月度 頒布会ワイン・レポート 3/3
「サンギュリエ・マルベック2019年」
「シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル2008年・2010年」
MICHIGAMIワイン頒布会に加入して頂いているお客様へお届けするワインを、テイスティングで紹介していきます。
今週はサンギュリエ・マルベック2019年、シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル2008年・2010年 のテイスティングレポートをお届けします。
「サンギュリエ・マルベック2019年」
ボルドーAOC
マルベック100%
個性的な品種のマルベック、果皮が厚く「黒ワイン」と呼ばれるほど色が濃く、タンニンも豊富。
他の品種に比べてポリフェノールの含有量がとりわけ多い。
マルベック全体の90%はアルゼンチン産ですが、こちらはボルドー産となります。
生産者はボルドーでも10本の指に入る広大な敷地を持ち、 世界的な醸造アドバイスの権威、 ミシェル・ローラン氏が監修(1986-94年)したシャトー。
心地よい甘みがあり、強めの酸味。果実味がしっかりと濃厚に感じられ、 凝縮感もあるが、肉厚でジューシーさを感じます。
シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル2008年、2010年
ボルドーAOC
メルロー:50% カベルネ・ソーヴィニョン:50%
中心の色合いは赤黒く、グラスの向こう側はまったく見えません。
エッジ(縁)の部分には熟成を示すオレンジ色、 茶色が出るか出ないか微妙なところです。
色が変わり始めていますが、はっきりとしたグラデーションはまだ見られません。
粘性はしっかりと厚みのあるレッグス(グラスを傾けた時のワインの垂れ具合)がみられる事から、 アルコールが十分にのったフルボディである事が分かります。
開栓直後からふくよかな果実の香りが前面に出ています。
グラスを回していくと、バラの花、ブラックペッパー、コーヒーキャンディー、ココア、バニラや土の香り・・・
熟成によってコンポートやローストシュガーのような甘い香りも出てきています。
時間を置くと、鉛筆のような炭素っぽいニュアンスを含んだ木の香り、インクのような香りも感じられます。
香りの要素は実に多彩で、それらが一つ一つの要素を構成しながら、 全体として大きな香りの塊となって複雑な印象を与えています。
酸は大人しく、全体のバランスを引締めながらも果実味の中に熟成の旨みが見えてきています。
タンニンもなめらかに落ち着いており、ギスギスした感じはありません。
こちらの紅白ラベルは抜栓して30~1時間程たってから飲むと更に美味しく、翌日の方が美味しいことも。
濃い目の味付けの中に、ほんのりと甘味のある料理との相性は特におすすめです。