2021年8月度 頒布会ワイン・レポート 2/3
「ブルゴーニュ・アリゴテ サンジェルマン 2018年」
「ラーム・ドゥ・ローズ 2019年」
「シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル2002年」
MICHIGAMIワイン頒布会に加入して頂いているお客様へお届けするワインを、テイスティングで紹介していきます。
今週は特選ワインセットより、「ブルゴーニュ・アリゴテ サンジェルマン 2018年」「ラーム・ドゥ・ローズ 2019年」「シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル2002年」のテイスティングレポートをお届けします。
AOCブルゴーニュ・アリゴテ
アリゴテ:100%
AOCブルゴーニュ・アリゴテはブルゴーニュ全域で栽培されたアリゴテ種を使った白ワインに限られます。
こちらのワインは日本食との相性にも優れているアリゴテの酸味を存分に味わえる、アリゴテ単一品種によって作られています。
シャルキュトリー(ハム、ソーセージ、パテ・ド・カンパーニュ、テリーヌ、リエット)、 魚のフライ、アンドゥイレット(豚肉の燻製ソーセージ)、蒸しムール貝やロブスターのグリルなども◎
黒ぶどうから色合いと渋味、そして果実味がしっかりと抽出されていると予想できます。
柑橘系のニュアンスを含んだ白い花の香り、そこから野菜のような少し青っぽい香り、 熟す前のトマト、青ピーマン、 パプリカ、アスパラガス・・・
濃い緑色をした野菜の香りが中核にあります。
時間が経過するとさくらんぼ、ゆすら梅のようなやや甘酸っぱい香りも出てきました。
爽快な果実味が心地よく、偉大なボルドーの赤ワインを生み出す
メルローやカベルネ・ソーヴィニョンから造られているとは到底思えない爽やかな辛口ロゼワインです。
酸味が全体を引き締め、洗練された飲みやすさがあります。
渋味は控え目でおとなしく、ロワールのロゼ・ダンジュのような 「ロゼは甘口」というイメージを引っくり返す非常にシャープな口当たりです。
ロゼ独特の粉っぽさというか、まとわりつくような質感がなく、 さらっとした中にしっかりとしたミネラルの存在感があり、絶妙のバランスを整えています。
ラーム・ドゥ・ローズの特徴はなんと言ってもこのミネラル感!
ボルドーの白では合わせずらい、海老を使った料理や、中華料理全般、炒め物など油をしっかり使う料理との相性は特にお薦めです。
口の中にとどめると、わずかに感じるピリピリとしたスパイシーな刺激が感じられます、この刺激があるから肉料理にも合わせられます、塩味を利かせた肉料理にぴったりです。
ハムとチーズ、刻みキャベツたっぷりのトルティーヤやオープンサンド、フィンガーフード、揚げ物、ブイヤベース、トマトソースの料理、四川料理などなど、とにかく使い勝手いい万能なロゼワインです。
中心の色合いは赤黒く、グラスの向こう側はまったく見えません。
エッジ(縁)の部分には熟成を示すオレンジ色、 茶色が出るか出ないか微妙なところです。
色が変わり始めていますが、はっきりとしたグラデーションはまだ見られません。
粘性はしっかりと厚みのあるレッグス(グラスを傾けた時のワインの垂れ具合)がみられる事から、 アルコールが十分にのったフルボディである事が分かります。
開栓直後からふくよかな果実の香りが前面に出ています。
グラスを回していくと、バラの花、ブラックペッパー、コーヒーキャンディー、ココア、バニラや土の香り・・・
熟成によってコンポートやローストシュガーのような甘い香りも出てきています。
時間を置くと、鉛筆のような炭素っぽいニュアンスを含んだ木の香り、インクのような香りも感じられます。
香りの要素は実に多彩で、それらが一つ一つの要素を構成しながら、 全体として大きな香りの塊となって複雑な印象を与えています。
酸は大人しく、全体のバランスを引締めながらも果実味の中に熟成の旨みが見えてきています。
タンニンもなめらかに落ち着いており、ギスギスした感じはありません。。
こちらの紅白ラベルは抜栓して30~1時間程たってから飲むと更に美味しく、翌日の方が美味しいことも。
濃い目の味付けの中に、ほんのりと甘味のある料理との相性は特におすすめです。