11月度 頒布会ワイン・レポート 1/2
「クロワゼ・バージュ2010年」「シャトー・ラ・ジョンカード赤ラベル2010年」「スィニアテュール2010年」
MICHIGAMIワイン頒布会に加入して頂いているお客様へお届けするワインを、
テイスティングで紹介していきます。
11月の頒布会は、こちらをお届けさせて頂きました。
をお届けさせて頂きました。
※
シャトー・ラ・ジョンカード赤ラベル2010年
コート・ド・ロシューズ2014年
シャトー・ラ・ブランヌ2012年
は現在、一般販売を行っておりません。
今回頒布会会員様に特別にお届けさせて頂きました。
今月の頒布会にて、頒布会10年継続のお客様が誕生しました!
当店頒布会も開始から10年目を迎えました。
この度、当初からご加入いただき、継続して10年目のお客様にささやかではございますが、長年のご利用に感謝致しましてワインをプレゼントさせていただきました!
今週は
極上 赤ワインセットの中から、
クロワゼ・バージュ2010年
シャトー・ラ・ジョンカード赤ラベル2010年
スィアテュール・ドュ・クロ・サン・ヴァンサン2010年
のテイスティングレポートをお届けいたします。
クロワゼ・バージュ2010年
メドック5級の「シャトー・クロワゼバージュ」の
セカンドラベル。
樽の香りの中にしっかりと
熟した柔らかなタンニンが感じられます。
AOCポイヤック
メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン
【外観】
澄んだ輝きのある茶色がかったレンガ色。
【香り】
ブラックチェリーやカシスなどのコンフィ、なめし皮やバニラのような甘い香り、杜松の実やクローブなどのスパイシーな香りも楽しめます。
【味わい】
口当たりはなめらか、収斂性はほとんど感じられない。
丸みのある酸味とのバランスがとれた肉厚で骨格のしっかりした印象。
【料理】
シャリアピンステーキ、メカジキのエスカベッシュ etc.
シャトー・ラ・ジョンカード赤ラベル 2010年
ボルドーAOC
メルロー:20% カベルネ・ソーヴィニョン:75% カベルネ・フラン:5%
お召し上がりの30分から1時間前に開栓しておくとコクの風味にまろやかさが増し、更に深い味わいをお楽しみいただけます。
【外観】
濃く、美しいガーネット色。
中心の色合いは赤黒く、グラスの向こう側はまったく 見えません。
粘性からエキス分の凝縮した、どっしりとしたフルボディである事が分かります。
【香り】
開栓後すぐはスパイスとインクのような香りがありますが、
それほど強い香りではなく、柔らかい果実や花の香りはあまり感じられません。
グラスを廻していくと、強いバラの花の香り、徐々に果実の香りも表れてきました。
ダークチェリーの熟した香り。そこにカシスリキュールのような、
凝縮した甘いニュアンスも加わります。
さらに時間を置くと、杉の木の香り、複雑なドライフラワーの香りへと変化していきます。
ほんの少し、湿った土のような香りもあります。
【味わい】口当たりはなめらか。
ふくよかでとろりとした、オイリーな質感を持っています。
口に含むと全体が膜で覆われるような、肉厚な存在感があります。
酸味がキレイに口の中で広がっていく。
果実味とコクと渋味成分が三位一体となって合わさり、
渋味成分のタンニンは、熟成によって細かくなってきています。
甘い香りが出ているにもかかわらず、前半は、果実の甘味をほとんど感じない、
舌が乾くようなドライな印象を受けます。
香りと味わいのギャップがかなり大きいです。
時間の経過とともに、果実の甘味と、旨味がでてきて心地よい風味が続きます。
厚みと深みをうかがわせる余韻も力強く、質の高いワインであることがわかります。
後半は果実の甘さと旨さが、味わいの中心になっています。
ミネラルの苦味もアクセントになっている。
不思議な重厚感をもったワインと言えます。
【料理】
お肉の赤身、脂身、塩・胡椒の味付けに非常に良く合います。
それらと混ざると口の中で何とも言えない甘さ・旨さを感じます。
この濃厚なワインは生ハム、カンパーニュ風塩漬け、赤ワイン煮込み、ブール地区の名物「ボルドー風ヤツメウナギ」に完璧に合うでしょう。
チーズならコンテのようなチーズが凄く合います。
特別なワインですからゆっくりと時間をかけて飲む事が一番です。
スィニアテュール・ドュ・クロ・サン・ヴァンサン 2010年
AOCサンテミリオン・グラン・クリュ
メルロー:100%
【外観】
縁に紫色を強く残す、赤みを帯びたルビー色。
中心の色は赤黒く、向こう側がほとんど見えません。
【香り】
カシス、ラズベリー。
可愛らしい実をつけたベリー系の果実味から、グラスを回していくとスパイスの香りが支配的になっていきます。
スパイスと言っても胡椒のような尖った香りではなく八角や甘草といった漢方薬に近い柔らかい香り、樽香からくる木の香りもとれます。
さらに時間を置くと松の葉や杉など針葉樹林の清々しい香り、鉛筆の炭素の香り、チョコミントのような爽快感を伴った甘い香りが出てきます。
【味わい】
なめらかでしっとりとした口当たりなのに、口に含むとどっしりとした重量感が感じられます。
メルローの柔らかい果実味の中に、しっかりとタンニンが溶け込んでいます。
酸味は優しく、全体にふくよかな印象を与えています。
鉄や鉛といった鉱物を感じさせるニュアンスが強く、独特のミネラル感が口の中に広がっていきます。
この辺りの鉄分の要素が、サンテミリオンの地質からくる特徴といえます。
【料理】
料理に合わせるのであればやはり肉類、牛肉や仔羊肉です。
鉄を感じさせるミネラルから、すこし血が滴るくらいのレアに焼き上げた肉とは最高の相性です。
様々なスパイスをたっぷりとまぶしたロースト・ビーフもいいと思います。