9月度 頒布会ワイン・レポート 3/3
「レ・テラセ・レジ・ブジャベイユ 2016年」「シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル 1991年」
MICHIGAMIワイン頒布会に加入して頂いているお客様へお届けするワインを、
テイスティングで紹介していきます。
今週は
特選 ワインセットの中から、
レ・テラセ・レジ・ブジャベイユ2016年
シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル 1991年
のテイスティングレポートをお届けいたします。
シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル 1991年
ボルドーAOC
メルロー:50% カベルネ・ソーヴィニョン:50%
できれば1週間程、冷蔵庫に立てておいて頂きたいです。
お飲みになる2時間程前に抜栓し、開けたら全部飲み切る事をお薦めします。
美味しく飲める時間が短いワインですが、その瞬間を見極めるのもまた熟成ワインの楽しさかもしれません。
【外観】
色合いは黒、赤(というより紅)、 そして茶のグラデーションとグラスの縁の色合いの透明感の美しさ。
このワインは赤はもちろん、中心の黒味の部分から 徐々にグラデーション色の変化が見て取れると思います。
【香り】
まずグラスを回さずに香りを嗅ぐと、独特の香りがしますね。
少しむぁっと蒸れたような香り。そこには、爽やかな、と言った果実の香りはありません。
果実というより、花、それもドライフラワーを感じます。
そこにスパイスがあわさったかのような感じです。
スパイスもコショウなどではなく、東洋的な風味のつよい、クローブ(丁子)でしょうか。
軽くグラスを回すと香りが変化します。
少し爽やかさが加わったフレーバーティーが感じられます。
時折、和食タレ・だしを思わせる香りもあり、回ったワインが静かになると、 今度は土の香りが感じられます。
裏庭の日が当たっていない黒っぽい深深とした土の香りです。
気が付くと香りの中心は徐々にスパイスの香りが強くなっています。
【味わい】
余韻は短めです。
渋味が口先、歯茎に残っていますがそれとは違うワインの味わい・風味・コクの部分です。
鼻に抜けるワインの香りだったり、喉ごしから戻るような味わいとでも言いましょうか、その部分が短く感じられます。
時間が経つと旨みがでてきます。
イメージ的には、かすかに味わいを感じる程度に薄めた醤油、かすかなかつお節の風味のような感じです。
この旨みが熟成ワインの最大の魅力です。
まるで、フレーバーティのような果実の紅茶を飲んでいる感覚です。
果実味に酸味が溶け込み、渋味でワインとしてのコク・強さが現れている中に旨みがでてきています。
旨みだけでも様々な成分の融合であるのに、この味わいの重なり。
熟成ワインだけが出せる風味なのです。
【より美味しく味わうには?】
このワインは静かに開けてください。
できるなら、グラスをボトルの口につけて注いでください。
こうすることで、澱を攪拌(かくはん)するのを防ぐことができ、雑味が混ざらなくなります。