ナパのワイナリーが経営破たん
カリフォルニア・ナパヴァレーのコ○ンティーノ・ワイナリーが、経営破たんした。
ミッチ・コセンティーノが1980年にモデストで創業し、90年にヨーントヴィルにワイナリーを建造した。ナパのコ○ンティーノとローダイに本拠を置くクリスタル・ヴァレー・セラーズの2つのブランドを有し、ボルドー・ブレンド、ジンファンデルなどで知られた。
事業拡大のため、ロンドンの株式市場に株を公開したが、資金調達に失敗し、多額の負債を抱えた。ブドウ栽培農家への支払いが滞り、カリフォルニア州の農業行政当局からブドウの購入停止を命じられたという。
(2010年11月18日 読売新聞)
さびしいニュースです。
どこの国といえども、ワイン造りをしているところが、ワインをつくらなくなる。ワインつくりって、家業でなければ、なにか、ロマンだったり、夢だったりする感じがするんですよね。
きっと、最初、いいワインをつくって、カリフォルニア中を、いやアメリカ中、はたまた世界を驚かせるんだなんて思っていたかもしれないですよね。
でも、実際はそうではない。
長く造りつづけること、これは大変なことです。始まりから苦労の連続のはず。世知辛いところでいえば、まさに資金面。
今日解禁のボジョレー・ヌーボーはワインを造って、すぐに売上金を回収できますけど、普通の赤ワインなどはそうはいきません。
樽で寝かせている間は、売上が入ってこないわけですから。2年3年寝かせてから出荷するようなタイプのワインだと、それはもう大変。
その間にも、ブドウを育て、また新しいワインを造っていく。自然環境とにらめっこ、いや、共存しながら。そう、ワインつくりは、理想や夢だけではできないんです。ビジネスなんですよね。
でも、出来上がったワイン、特に小さな造り手のワインに、理想やロマンを追い求めてしまうのは、なぜなんでしょうか。