★ 今日もつれづれ ハッピー ★ 第2回「チョコレートのテイスティング-その1」


★ 今日もつれづれ ハッピー ★ 第2回目 「チョコレートのテイスティング-その1」



こちらのメルマガをお読みの皆様は、ワイン通の方ばかりなので、
ワインのテイスティングは経験のある方も多いと思います。

実は、チョコレートにもテイスティングがあります。
今日は、私が聞かれることが多い、チョコレートのテイスティング方法について、
お話をしたいと思っています。ご興味があるとよろしいのですが。  

まずテイスティングに必要なのは、テイスティングするチョコレートの他に、お口の中をクリアにするお水(ミネラルウォーター)が必要になります。ガスなし(炭酸水ではないもの)でご用意ください。 
そして、テイスティングする場所とマナー。 
チョコレートも人間も、香りに敏感です。テイスティングする場合は、室内での禁煙はもちろんですが、直前の喫煙、香りの強い香水、他の食べ物を召し上がりながらなど、香りや、味覚に影響が出る行為は、せっかくなのでお控えいただきたいです。
そして、感覚を研ぎ澄ますためにも、満腹時はお勧めできません。
できればリラックスできる静かな場所でのテイスティングだと、より理想的です。 
当たり前のお話で、失礼しました。  

さて準備が整いましたら、テイスティングのスタートです。
テイスティングする順番は、カカオの含有量の低いものから高いものへと進めていきます。お口の中をクリアにするために、お水をいただきならが、テイスティングすることをおすすめします。チョコレートの種類での順番は、ホワイトチョコレート、ミルクチョコレート、ダークチョコレートの順番で行ってください。  

評価の仕方はいろいろありますが、私が常におこなっている内容を簡単ですが、説明させていただきます。  
まず一番大切にしているのは、テイスティングするチョコレートを五感で感じて楽しむということです。

五感とは、「愛でる」「香る」「タッチ」「耳をかたむける」「味わう」の5つの感覚です。
なかなかセクシーでしょう(笑)
味わった味から、チョコレートの味覚について繊細なプロポーションを感じていきますが、私は第一印象を決め、そのチョコレートの全体的な個性を知る、この瞬間が好きです。 
五感によって何を感じるか、何回か経験するうちに、自分の中のポイントやテーマが出てくるかと思います。

テイスティングで一番最初にすることは、

「愛でる(見る)です。
見た目の美しさも楽しみのひとつ。造形があるものは、その美しさを楽しみます。
それから、光沢やキメ、なめらかさからさを確認します。テンパリング(※1)がきちんとなされたチョコレートか、保管による状態の善し悪しなども分かるので、まずはじっくり見てみましょう。 

「香る」。
チョコレートの香りは、アロマ効果があることでも有名です。
まずは食べる前に、鼻に近づけ深呼吸するように、静かにたっぷりとチョコレートの香りをかぎます。 
さらに、口に入れてからは、チョコレートを舌で溶かし、香りに触れるように味わってみます。食べる前の香りが、口の中でさらに広がったり、変わって感じられたり、あるいは、そよ風のような余韻ある後味を運んできたりと、いろいろチョコレートによって違いがあるので、香りを感じて存分に楽しみます。  

「タッチ(触れる)。
口に運ぶ時、直接触った手触りだったり、あるいは唇に触れたときの感触。初めて歯にあったときの感覚、チョコレートを舌で溶かす時に、舌に絡みつく感触。なめらかさからベルベットのように感じたり、その口溶けの素晴らしさを淡雪のように儚く思えたり。いろんなタイミングでチョコレートに沢山触れ、チョコレートを感じます。  

「耳をかたむける(聴く)。
チョコレートを割る時は、ちょっと耳のそばで割ってみてください。良いチョコレートは、良い音がします。そして、カリッと噛んだ時の音。カカオバター(※2)は、人間の体温で溶けます。食べている間に、どんどん溶けてくるその食感と一緒に、変わりゆく音も楽しみます。  

「味わう」は、、、次回に(笑)

テイスティングは、そのチョコレートと、初めて関係を結ぶ瞬間でもあります。
大人の恋人達が、一つずつ、段階が進むのをあえて楽しむように、チョコレートとも丁寧に関係を深めます。 
初めての出会いは、ドキドキするでしょ(笑)。
是非、チョコレートにトキメイテみてください。 

お目にとめていただき、ありがとうございました。 
池田貴子


※注釈※

※1)テンパリング
チョコレートを作るときの作業工程の一つ。
チョコレートを作るときに行う「温度調整」作業。この、温度調整作業を行うことによって、チョコレートに含まれるココアバター(カカオバター)の結晶を安定させる。面倒な作業で、技術と経験が必要となる。光沢の美しい、なめらかな口あたりのチョコレートを作るには欠かせない作業。 

※2)カカオバター(ココアバター)  
カカオ豆の脂肪分。カカオマスを圧搾して製造。絞ったカスは、ココア。
油分でありながら、ポリフェノール等の抗酸化成分を含むため、酸化しにくい。
融点が体温より若干低いため、常温で保管でき、体温で融解(溶ける)する性質。
上質なチョコレートの油分は、カカオバターを使用している。
チョコレートの口溶けの決めて。

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