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「ソムリエの追言」

バックナンバー( 最新5話分)

■コルクを抜くまでの保存方法や温度管理は?

ワインセラーは保存に適していない?
窮屈すぎるワインセラーの空間、その理由は・・・。

■ワインの上手な購入方法を教えて!

よくある質問の一つ、ワインはどんなお店で買うのが良いのか。
コストパフォーマンスの良い仕入れとは?
沢山種類を置いてあるお店のワインは高い?その理由とは・・・。

■ワインはご飯のようなもの?

フランス人は多くの日本人が毎回違ったワインを首をかしげながら飲む姿を見てびっくりしています。
日本人は毎回毎回違うお米を買うでしょうか?多くの方はお好みのお米があります。
同じようにワインも同じものを飲み続けることでワインに対する基準ができるようになります。

■ボルドーとブルゴーニュ

日本ではボルドーとブルゴーニュはフランスの2大生産地として、ワインの双璧のように言われていますが、実際のところは?ヨーロッパでのブルゴーニュの赤ワインの評価は?

■ワインは栓を開けてからどのくらいの時間美味しく飲める?

ワインや好みによりますが、一般に売られているワインなら30分位といったところでしょうか。しかし、カベルネソーヴィニョンの割合が高いものは2時間位経ったほうが美味しい場合が多く、何と開けてから翌日の方が美味しくなっているワインも??

■ボルドーの赤ワインは他と何が違うのでしょう?

ワインの歴史、生産量、どれをとってもボルドーは世界を圧倒しています。
フランスにとってそしてヨーロッパの歴史においてボルドーは大変重要な都市です。
フランス史上2度もボルドーに首都が置かれたことをご存知ですか?

ソムリエの追言「ワインの名前の意味」


ソムリエの追言
「ワインの名前の意味」



以前ワインの名前にいくつかパターンがあるということを書かせていただいたことがあります。 今回はその名前にどのような意味があるかについて書かせていただこうと思います。


【ワインの名前の意味
皆様そのワインがどうしてその名前になったか考えた事はありますでしょうか。
日本のワインですと想像がつきます。 甲州と書いてあれば山梨県でつくられているワインか、甲州種のブドウからつくられているワインの意味です。

フランス語ですと少し難しいですね。 意味を調べてみると「なるほど」と思うものが多く、複雑なワインの名前の理解に 一役買ってくれるかもしれません。

ところで世界のワインには何種類位名前があるのでしょうか。
色々調べているのですが、具体的な数字は中々見つかりません。

例えばフランスのボルドーだけでも1万以上の生産者がいると言われていて、 生産者によっては数種類のワインをつくっている場合がほとんどなので、
その数は3万種類以上と言われています。

フランスやイタリアでは20万種類以上のワインがあるとも言われています。
両国とも世界の生産量の20%以上を占めていると言われていますので、単純計算で100万種類のワインがある計算になります。 それだけの種類のワインがあるので、中々覚える事はできません。 今回はフランスのワインの中でも名前が面白い物をいくつか取り上げてみようと思います。


【黄金の雫
世界最高の白ワインの1つであるブルゴーニュのムルソー村に「グットゥ・ドール」と名づけられた畑があります。 意味はその味にふさわしい「黄金の雫」の意味です。

辛口の白ワインなのですが、 色を見ると甘口の貴腐ワインと間違えてしまいそうな色の濃さです。 ひょっとすると辛口白ワインの中では1番色が濃いかもしれません。

かの有名なアメリカ独立宣言の起草者、第3代大統領のトーマス・ジェファーソンもこのワインがお気に入りだったらしく、アメリカでもこのワインは人気があるそうです。

世界最高の白ワインを産出するムルソー村のワインですが、 この村には不思議と1番高い格付けの特級畑が1つもありません。
グットゥ・ドールも特級畑の1つ下にある1級畑の格付けです。

どうしてかと言うと畑の格付けが決まる時、 生産者の一部が税金が高くなるから反対したらしいのです。 税金が高くなると当然ワイン1本1本の値段も上がってしまいます。 結局はそれが消費者の負担になる事を良く思わなかった生産者のおかげで、ブルゴーニュの他のワインに比べてまだ値段が高騰していません。

高騰していないと言っても大人気のワインです。
トップ生産者、例えば「コント・ラフォン」がつくる グットゥ・ドールは近年の良い年の物ですと、数万円してしまいます。 近年ですと1990年、1997年、1999年がムルソーの当たり年と言われています。

お客様に何度か試飲させていただいた事があるのですが、 甘口のワインと同じ位エキス分が高いからでしょうか。まずその粘性の高さに驚かされます。 飲んだ時の舌触りも蜂蜜を食べた時みたいにトロリとしているんです。

飲み込んだ後には、ハチミツやバターの風味がいつまでも口の中に残ります。
この時どうしてこのワインがグットゥ・ドールか理解できた気がします。


【シャンベルタン】
優しい味わいの赤ワインが多いブルゴーニュの中でも、ジュヴレ・シャンベルタン村のワインは渋み成分が多いワインとして知られていますが、 中には優しい味わいの物があります。「シャルム・シャンベルタン」です。 シャルムの意味は英語で言うところのチャーミングです。

そしてシャンベルタンの意味です。13世紀にある1人の農夫、ベルタンさんがジュヴレ村にやってきました。 ジュヴレ村で土地を買って畑を開墾したのです。
やがてその土地は、ベルタンさんの畑を意味する「シャン・ド・ベルタン」と呼ばれる様になり、次第に「シャンベルタン」と呼ばれるようになったそうです。 そしてジュヴレだった村の名前が、ベルタンさんの造るワインがあまりに素晴らしかったため、今では村の名前まで変わってしまったわけです。

ジュヴレ・シャンベルタンには果実味が豊かなワインができる「グリオット・シャンべルタン」と言う畑もあるのですが、グリオットはサクランボの種類の1つです。

まだ軽井沢で働いていた時、業者の試飲会で、シャルム・シャンベルタンと、グリオット・シャンベルタンが飲める機会がありました。場所は長野県の松本です。 同じ長野県と言っても広い県、都市部と違って交通の便もあまり良くなく、電車で行くと2時間かかってしまいます。

当時働いていたレストランは仕事もいそがしく、週1日の休みだったため休みの日は体を休めたかった所ですが、自分では中々手が出せないワインが試飲できるせっかくの機会、体に鞭打ち片道2時間かけて行きました。

その試飲会で飲めるワインは、もちろん2種類だけではありません。ジュヴレ・シャンベルタン村で1番評価が高い特級畑のシャンベルタンもありました。 しかもトップ生産者のクロード・デュガです。
3本買うと10万円は間違いなく超えます。
週に1度の休みにわざわざ来たかいがあります。

そのどれも間違いなく美味しいのですが、
飲み比べてみるとどれがどのワインか面白いぐらい分かるんです。

シャンベルタンはスケールが大きく、まるでボルドーワインと間違えてしまいそうな位渋みが強く、シャルム・シャンベルタンはその名前の通り、渋みはあまりなくブルゴーニュらしい繊細な味わいです。シャルム・シャンベルタンは言われなければ、この村のワインと分からないかもしれません。

グリオット・シャンベルタンはひょっとすると味よりも香りに特徴があるかもしれません。香りのテイスティング用語でも「グリオット」があるのですが、本当にグリオットの香りであふれています。他のシャンベルタンにもグリオットの香りがありますが、グリオット・シャンベルタンの香りは別格です。この辺りがグリオットと名づけられた所以でしょうか。


【憂鬱よさようなら】
某有名マンガにも取り上げられたボルドーのワイン 「シャトー・シャス・スプリーン」
この意味は「憂鬱よさようなら」ですが、 元々のシャトーの名前は、 人の名前からつけられていて、「グラン・プジョー」であることはあまり知られていません。偉大なプジョーさんのお城と言った意味です。

それがなぜシャス・スプリーンに変わったかと言うと、19世紀に詩人のシャルル・ボードレールが書いた スプリーンと言う詩から引用したと言われていますが、実はもう1つの説もあります。

ワイン愛好家のロード・バイロン(イギリスの詩人)がこのシャトーを訪れてワインを飲んだ時に、「憂鬱を取り除くには、このワイン以上の物はない」と言った記録があるそうです。 ロード・バイロンも何かつらいことがあったのでしょうか。ひょっとするとつらい時にお酒を飲んで忘れようとするのは、世界共通なのかもしれません。

ワインの名前からその味を求められたり、逆に味わいからその名前がつけられたり、どちらもあり得ると思います。どうしてそのワインがその名前になったか、考えながら飲むとワインが一際楽しくなると思いませんか。

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ソムリエの追言「開封したワインの保存」


ソムリエの追言
「開封したワインの保存」



今回は開封したワインの保存について書かせていただきます。


【開封したワインの保存方法】
皆様はもし開けたワインを飲みきれなかった時どの様にしていますでしょうか。

おそらくは、
・抜いたコルクで栓をする
・飲み残したワインを小瓶に移す
・手動の空気抜きを使う
・窒素ガスを入れる
・オリーヴオイルを注ぎ油膜を張る

といったところでしょうか。

どの保存方法が良いのでしょうか。
この中には少し費用がかかる物もありますので実際に試してみました。
ひょっとしたら費用がかかるものより、かからないものの方が有効的かもしれません。


【抜いたコルクで栓をする】
間違いなく、これが一番費用も手間もかからない保存方法です。
抜いたコルクをはめて冷蔵庫に入れるだけです。

ワインを冷やすと酸化を遅らせる事が出来ます。
翌日飲むのであればこれで十分かもしれません。
ただし、数日の保管であればボトルの中の空気が気になります。
ワインの量が減るにつれボトル内の空気が必然的に増えてしまいます。

一度開けたワインの天敵は酸化です。
ワインの場合、酸化とは、空気中の酸素に多く触れてしまうことにより酢酸菌が繁殖してしまい、最終的にはお酢の様に酸っぱくなってしまう事を言うのではないでしょうか。1日程度では酸化こそすれ、酸っぱくはなりません。
ワインによっては美味しくなるものもあります。

【飲み残したワインを小瓶に移す】
市販されているジュースの瓶はワインの半分ほどの量の物が多いです。
ワインが750ml、ジュースの瓶は350ml。
国産のワインは日本酒の4合瓶を元にした容量なので720mlです。

空き瓶のぎりぎりまでジュースの瓶をきれいに洗って、乾かせばワインの保存容器にぴったりです。空き瓶のぎりぎりまでワインを入れれば空気にもほとんどふれません。

ほぼ完璧な保存方法かもしれませんが、瓶に移す時にかなりワインが空気にふれてしまいますので、熟成したワインに行うのは少々不向きかもしれません。

レストランに行った時にソムリエが、ワインをガラスの容器に移しているのをご覧になった事はないでしょうか。あれは熟成したワインに出る澱をとるためや、空気にふれさせるために行われるのですが、熟成したワインですと空気にふれる効果が出すぎてそれを行っただけで酸っぱくなってしまう事があります。

小瓶へ移すカベルネ・ソーヴィニヨンを使った強い味の物、例えばジョンカードの赤ラベル紅白ラベルの様な赤ワインですと、酸っぱくなる不安は全く無く、美味しく飲める様になります。

この方法ですと1週間ぐらいの保管が可能かもしれません。私も試しましたが白ワインで3日、赤ワインで5日間美味しく飲めました。それを超えると飲めないほどではありませんが、少々酸味が出てきた様に感じました。

小瓶に移し替えた時にもしワインで一杯にならなかった時は、ビー玉を入れてみてください。そのまま空気が入った状態ですと、小瓶に移した意味がなくなってしまいます。
ビー玉を入れる事により液面が上がり、空気と分ける事が出来ます。


【手動の空気抜きを使う】
手動の空気抜きすっかり有名になりました手動の空気抜き
私はてっきりすべての商品が「バキュ○ァン」だと思っていましたが、オランダのメーカーが商標登録をしているらしく、メーカー毎に名前が違うみたいです。

使い方は専用の栓をボトルの口にはめ、器具を使ってボトルの中の空気を抜くだけです。
手動なので完璧とはいきませんが、真空に近い状態になります。ほとんど酸化しなくなります。

ただし、同じワインで行えば行うほど間違いなく香りが飛んでしまいます。3回位ですと気になりませんがそれを超えて行うと、香りがほとんどしないワインになってしまいます。
香りがほとんどしないワインは楽しみが半減してしまいます。


【窒素ガスを入れる】
ワインの保存方法としては一番費用がかかるかもしれません。
市販の窒素ガスボンベで窒素をボトルに入れる方法です。

私もレストランで勤務していた時は使用していましたが、あまり効果を感じる事ができませんでした。ただコルクで栓をするよりは酸化のスピードはたしかに遅く、2~3日は美味しく飲めますが、それを超えると明らかに酸化してしまいます。

調べたところ窒素は不活性度(他の物質と反応しない性質)がそれほど高くなく、空気と重さがあまり変わらないらしいのです。ボトル内に空気が残っていると空気と混ざりやすいので、せっかくのガスの効果が発揮できません。

道上はワインが窒素と混ざると味がおかしくなるとも言っています。
装置の中にワインを逆さまにして入れて、色々なグラスワインを飲める様にしているお店が増えているが、そのお店のほとんどが1年以内に潰れているのはワインの味を不味くしているからだと。

確かに窒素マシーンは高いのですが、グラスワインが悪くならないメリットがあります。それを使う事によりグラスワインを増やす事が出来、集客につながっているはずですがお客様が離れてしまい閉店する店が多いのは、ワインが不味くなっているからなのかもしれません。


【オリーヴオイルを注ぐ】
保存について昔から議論されていた事に、オリーヴオイルを使用してワインを保存するがあります。理屈の上ではワインの上に油膜を張るので、ワインが酸化しません。

ただし、酸化しない代わりにワインがオリーヴオイルの香りになってしまいます。ワインの表面には油が浮いてしまい、完全に取り除くのは不可能です。
ヨーロッパの人達はオリーヴオイルが浮いているワインを飲んでいたのでしょうか。

フランスに長く暮らした道上は、そんな話聞いたことが無いと言っています。
果たして本当のところはどうなのでしょうか。


今回開封したワインの保管について色々試しましたが、個人的には小瓶に移すのが1番効果的に感じました。飲み残したワインを保存するのに費用もかかりません。

もちろんワインにもよりますが、白ワインよりも赤ワインの方が5倍以上長く保存できるように感じます。赤ワインのタンニンには抗酸化作用、防腐作用があるからでしょうか、酸化を防ぐ役割もあるのです。

ブドウの種や皮からだけでなく、樽からもタンニンは抽出されます。白ワインでもタンクで熟成されたシャブリやサンセールよりも、樽で熟成されたムルソーやプイィ・フュメの方が酸化が遅いようです。

ジップロックもしちょうど良い大きさの小瓶がない時には、食品を保存する袋のジプロックも使えると思います。

真空に近い状態が簡単につくれ、量の調節が簡単です。ワインをこぼれる様にふたをしてしっかりと空気を抜いてあげると空気がほとんど残りません。

ただし真空にかなり近いと思いますが、ジプロックの場合は3日以上はおすすめしません。ビニールの成分がワインに溶け出し、味が変わってしまいます。



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ソムリエの追言「ワインの保存 その2」


ソムリエの追言
「ワインの保存 その2」



今回は先週に引き続き、ワインの保存について書かせていただきます。

ワインの保存で気をつけなければいけない事に、温度があまりに高すぎたり低すぎたりした場合、ワインの味を悪くする事は先週書かせていただきましたが、振動はどうしていけないのでしょうか。


【ワインの保存と振動】
振動によりワインがゆれると中のワインがゆれ、静止状態よりも酸素がワインに溶け込んで酸化を促進し、成熟を早めます。 成熟を早めると言う事は、より酸化が促進されているという事です。

ワインを長期保存しようと思ったら、あまり酸化しないようにしてあげれば良い訳です。 ワインは酸化するとお酢に近い状態になります。お酢は水より軽いから、ワインより上に来ます。そうなると、一番上の部分はお酢でふたをされた状態になる訳です。

お水に少量の油をまぜてしばらくほうって置くと上の方に油があがってきますが、同じ様な状態になります。 本当に薄い膜ですがふたをされた状態になり、その分ワインが空気にふれないので、ワインの酸化が遅くなります。

ワイナリーにあるような振動の無い地下ワインセラーで静かに休ませておいたワインが先に出荷されたワインよりも若々しく感じる時があるのは、振動がほとんど無く、薄いお酢の層でしっかりとふたをされたため、ワインの酸化が進まなかったためなのかも知れません。

振動があるとそのお酢に近い成分がワインに混ざっているためふたができず、より酸化しやすい状態になります。場所が無い事や、コルクの乾燥があるので、横にして保管するのが当たり前になっていますが、十分な湿度の場所で立てて保管した方が赤ワインの場合、澱も沈むので、良い保管だと思います。

ボトルを開けてからもお酢の層ができている事を実感できるお酒があります。
ワインバーであまり注文する人がいない、長期熟成のポートワインやマデイラを頼んだ時に一杯目があまり状態が良くない時があります。上の方にお酢の層ができてしまっているためです。

そのおかげでワインの酸化が遅くなっていたりするのですが、
それを飲んでも美味しくはありません。

ワインバーで、長期熟成して美味しそうなポートやマデイラを注文して酸っぱく感じた時に2杯目を頼むとひょっとすると味が違っているかもしれません。


【ワインの輸送】
ワイン画像保存する時だけでなく、買ってきたワインを飲む時も気をつけなければいけません。

ワインショップで自分で買ってきたワインを大事に運んできた時は良いのですが、ネットショッピングで買って宅急便屋さんが運んできてくれたワインは、数日休ませてあげた方が美味しく飲めます。

長旅をさせたワインは休ませた方が美味しく飲めると言われていますが、
それは振動によってワインが疲れてしまっているからです。

長旅と言うほどの距離ではありませんが、ワインの保管庫から運ばれてきたワインは多かれ少なかれ疲れています。

例えば、毎年11月第3木曜日に解禁されるボジョレー・ヌーボー、解禁その日に飲むより、数日休ませてから飲んだ方が美味しく飲めます。ガメイ種のブドウを使ったフルーティーな味わいが楽しめるワインですが、飛行機でゆられて日本にやってきて、しかも車に乗せられて運ばれてくるため、いかにも疲れたトゲトゲとした味わいで甘さをあまり感じません。

数日後に飲むとそのトゲトゲが無くなってワインの甘さを感じるようになります。解禁当日に開けたワインの残りを次の日に飲んでも美味しくなっている時があります。 若いワインでも疲れるんです。それが少し熟成されたワインであれば、なおさらだと思います。


【光(紫外線)】
ワインの大敵紫外線ワインの大敵とされているものに、光もあります。
女性は紫外線を気にされている方が多いと思いますが、お肌へのダメージ以上にワインにとって紫外線は大敵です。

少し難しい話になりますがワインが紫外線にあたるとビタミンや有機酸の分解が進み、酸化していきます。何よりも光があたる事によって、ワイン自体が温まってしまいます。

特に紫外線をそのまま通してしまう透明なボトルは要注意です。色のついたワインボトルは少しでも紫外線の影響を受けないように色がついています。
ワインを熟成させる必要が無い時は透明なボトルが選ばれているようです。
熟成をさせる必要が無いワインであれば、紫外線の影響を受ける前にワインが消費されてしまうので、色のついたボトルを使う必要がありません。

具体的に紫外線でワインの味がどう変わるかと言うと、前回に引き続きビールの話になってしまいますが、少し古くなってしまった瓶ビール飲んだ事はありませんか。瓶ビールも紫外線にあたってもできるだけ悪くならないように、色のついたボトルを使っています。(日本のビールは100%ですし、輸入ビールも透明なボトルはほとんどありません)

日光にさらされたビールは変に酸っぱくなって、ぼけたリンゴの様な味になってしまっています。屋外で放置されて太陽にさらされたビールは賞味期限が切れる前に飲んでも美味しくありません。ワインでも同じ事がおきてしまいます。


【日本酒も実は】
日本が世界に誇る日本酒も紫外線にはかなり弱いです。
デパートに行くと多くのワインがセラーで厳重そうに管理されていますが、日本酒はほとんど表に出しっぱなしになっています。日本酒はワインよりも傷みやすいのですが、あまりその事実は知られていません。

日本酒・米ワインの原料はブドウで、日本酒の原料はお米です。ブドウはフルーツでお米は穀物です。フルーツには酸味がありますが穀物には酸味がありません。

ワインが世界中で普及したのはブドウが世界中でつくられていたのはもちろんですが、酸味があることによって少なからず防腐作用があったことがあります。

ワインのアルコール度数は13度ほどですが日本酒は15~16度位です。
ほんのわずかな違いですがとても重要で、日本酒は酸味が無いので、アルコール度数が高くないとあっという間に痛んでしまいます。保存するためには、そのアルコール度数まで上げる必要がありました。

アルコール度数が高ければ保存に向いていますが、高すぎると味わいのバランスが壊れてしまいます。バランスの良い所が15度~16度だった訳です。

ワインよりもアルコール度数を上げて保存する必要があった日本酒ですので、温度はもとより紫外線にも気をつけなければなりません。 日本酒を買う時は、是非きちんと管理された日本酒の保管庫がある酒屋さんで買う事をおすすめします。
ワインよりもよっぽど気をつけなければなりません。

先週に引き続き長々とワインの保存について書かせていただきましたが、高級ワインの保存なら別ですが、数ヶ月程度のワインの保存では意外とそこまで難しく考える事はないのかも知れません。


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ソムリエの追言「ワインの保存」


ソムリエの追言
「ワインの保存」



今週はワインの保存について書かせていただきます。

ワインを保存する時に気をつけなければいけないのは、
・温度
・湿度
・光
・振動
と言われています。

そして道上はそれに加えて風通しと言っています。
ワインのボトルを空気がよどんでいない所に置いておく事も必要だとか。

ヨーロッパに限らず、日本の山梨や長野県でもワイナリーにある地下ワインセラーは湿気が十分にあるものの風通しを良くしてあり、中に入ってもじめじめしていません。 確かにコルクでしっかりとふたをされていても、空気のよどんだところに置いてあったワインはあまり飲む気がおきません。

そういうことであれば家庭にあるワインセラーは、温度、湿度は大丈夫ですが、光、振動、風通しについてはワインの保管に関して最適とは言えません。透明なガラス扉ですと光を通し、コンプレッサーの振動があり、風は通りません。 そうなると家庭用のセラーも、冷蔵庫も機能的にはそんなに変わらないのかも知れません。

地下室のワインセラー何十万円もするような高級ワインであれば、家庭用のワインセラーよりもいっそどこかの地下セラーに預けた方が良いのかもしれません。
理想的な温度で、湿度があって、暗くて、振動が無く、風通しもあります。


【温度変化(高温)】
ふいているワインワインの一番の大敵は温度変化と言われていて熟成に最適な温度は白ワインで10度、赤ワインで14度と言われています。ワインが30度を越えるような高温に急になったりすると、ボトルの中のワインが膨張してしまい、ふいたりして味が悪くなってしまうと言われています。

ラベルが汚れたワイン、見たことありませんか。
コルクの隙間から噴出してしまい、たれてフィルムキャップやラベルを汚してしまったワイン。そのワインを開けると、コルクの周りに固まってしまったワインがこびりついてしまっています。一度高温になってしまったワインはコルクが汚れてしまっていますが。適温で保管されたワインのコルクはきれいなままです。

一度ふいてしまいコルクが汚くなったワインは良い香りはまったくせず、舌触りもイガイガとして美味しくありません。ただ程度によっては一度冷やしてあげると、美味しく飲めるようになる物もあります。捨ててしまう前に是非一度試してみてください。

私が以前軽井沢に住んでいた時の事なのですが、よくワインを買っていた酒屋さんがありました。お店にセラーが無く、冷房があまり効いていない酒屋さんでした。 今でこそ軽井沢にはワインショップが増えていますが、30年程前ですと軽井沢でワインを売っているお店はその酒屋さんぐらいしかありませんでした。

そのお店で一番初めに買ったワインは赤ワインでブルゴーニュとボルドーです。
すると案の定ブルゴーニュの方はブドウ酒らしい味わいは無く、渋味や酸味が気になり、飲んだ後には口の中にイガイガと残る嫌な味わいでした。
一方でボルドーのワインは、ヴィンテージを考えると熟成が進みすぎている感じはありましたが、(2005年の時に、2000年ヴィンテージだったと思います)美味しく飲めました。渋味や酸味が適度に落ち着いており、何よりも口の中にイガイガと残る感じがありません。

ワインの味で言うとボルドーワインの方が渋味が強いので、イガイガする感じが出ても良い気がします。ですが、ブルゴーニュにはイガイガする味わいの物が多く、ボルドーは美味しく飲めるものが多かったです。

ワインは同じ保存状況でしたので、ブルゴーニュのピノ・ノワールの様に繊細なブドウ品種ですと、温度に気を使う必要がありますが、ダメージを受けづらく、もし受けたとしてもダメージから回復しやすい酒質の強いワインは普段飲む時にはそこまで気にする必要が無いと言う事なのかも知れません。例えばボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、南フランスのシラーやグルナッシュの様なワインです。


【温度変化(低温)】
白ワインの保管に最適な温度は10度位と言われていて、少々冷たすぎるかも知れませんが、これは白ワインが赤ワインの様に熟成を必要とせず、フレッシュな味わいを楽しむ物が多いからかも知れません。白ワインでも、赤ワインでも10度以下ですと熟成が止まってしまいます。

白ワインの保管であれば冷蔵庫に入れておけば良さそうですが、冷やす時は良いが冷蔵庫で保存するのは良くないといった話もよく聞きます。乾燥していて他の食品のにおいが移るからワインがダメになると言います。

確かに10年、20年ですと乾燥と、においでワインがダメになるかも知れませんが、1~2ヶ月程度であれば、平気です。

ロゼ私が以前働いていたホテルで、コート・デュ・ローヌのロゼワイン「タヴェル・ロゼ」がリストに載っていたのですが、ちょっとした手違いで一年ほど冷蔵庫に入ったままの物が一本残っていました。しかしコルクは乾燥しておらず良い状態でした。コルクが乾燥して無いという事は、においの移りも無いという事です。

ちょうど私がソムリエ試験前の時でしたので、私の勉強の為に先輩のソムリエが一年間冷蔵保存されたこのワインと、セラーで保管されたワインの飲み比べをさせてくれました。

色を比べると、冷蔵保存の方はピンクの色合いが強いでしょうか。若いワインの証拠です。セラー保管の方は少し茶色の色合いが出ていました(あまり美味しそうな色ではありませんが、タマネギの皮の色と例えられたりします)

味わいはやはり色と一緒で、冷蔵保存の方は果実味がしっかりしており、フレッシュな酸味があります。例えるならボジョレー・ヌーボーのロゼみたいな味わいです。

セラーに置いてあったワインは少し熟成した感じがしました。果実味が少し大人しくなっていて、酸味が丸くなっています。 これはどちらかのワインが悪くなっている訳では決してありません。

同じヴィンテージのワインを飲み比べる事は中々ありませんでしたが、何度か冷蔵庫に入れっぱなしにしておいたワインを飲む機会がありました。それらはセラー保存のワインに比べてあまり熟成してないものが多かったです。

もしセラーがなければ1年位なら冷蔵庫は有効な保存方法だと思います。少なくとも、真夏の室内にほったらかしよりは美味しく保存できます。

とはいえ、冷蔵庫位の低温なら問題ありませんが、あまり低すぎる温度の保存はおすすめできません。 冷凍庫や気温がマイナスになるときの室外での保管です。
以前冷えてない白ワインをみんなで飲もうと思い冷凍庫で冷やして、忘れてしまった事がありました。3時間ほど冷凍庫で冷やしてしまい、半分シャーベット状になってしまいました。
シャーベットが溶けたところで飲んだのですが、味はできの悪いぶどうジュースです。水っぽくなってしまい、ワインの香りがほとんどしません。普段ですと、味が少々悪くても残さず飲んでしまう私ですが、さすがにそのワインは処分してしまいました。

お風呂上りにビールを飲もうとして、冷凍庫に入れたまま忘れてしまった事はありませんか。日本のビールはしっかりと冷やした方が確かに美味しいですが、半分凍ってしまったビールはどこか間の抜けた味がします。ワインでもビールでも一度凍ってしまった物は美味しくありません。


【もしかすると】
ここからは未検証の話ですが、10度を下回る温度で熟成があまり進まなくなるのであれば、振動が関係ない部屋ごと冷やす事ができる冷蔵庫に、ちょうど飲み頃を迎えたワインを入れておけば良い状態でいつまでもその美味しさを楽しめる事になってしまいます。

いつまでも一番美味しい状態を楽しめるのは素晴らしい事かも知れませんが、若いワインから段々と飲み頃に向かい美味しくなり、そして最後には美味しく飲めなくなってしまう。それもワインを楽しむ事の1つなのかも知れません。

来週も続いてワインの保存について書かせていただこうと思います。


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ソムリエの追言「グラスを使った楽しみ方」


ソムリエの追言
「グラスを使った楽しみ方」



今週はグラスを使った楽しみ方について書かせていただきます。


【乾杯】
乾杯の由来は、「神様や死んだ人のためにお酒を飲んだ」という宗教的儀式が起源といわれ、今ではそれが転じて、祝福する儀式になったと言われています。
元々、乾杯よりも献杯が先に行われていたと言った感じでしょうか。
献杯は、神様や故人に敬意を表すために行われていました。
マナーとしてグラスはぶつけないで黙祷します。

では、乾杯ができたのはいつからでしょうか。
各国で色々な起源を聞く事がありますが、ヨーロッパでは貴族の間で、お酒の席で毒殺が横行していたため、お酒を入れた器に同じタイミングで口をつけて合図をして、毒が入ってない事を示した。 お酒の中には悪魔が宿っているとされていたので、その悪魔を追い払うためにグラスを合わせて音を鳴らした。 等が有力だとされています。

グラスではありませんが日本の乾杯の起源とされているものに、戦国時代、出陣する時に杯を手に持ちみんなで高く掲げそれを飲み、最後に杯を叩き割っていた説があります。出陣前に士気を鼓舞するためにお酒を飲んでいたのです。

ロシアでは乾杯の後にグラスを落として割る習慣が有り、「良い音で割れる」が良いグラスの1つの基準だったと言う、なんとも贅沢な話があります。
いったいどれぐらいのグラスが割れていたのでしょうか。

今でも結婚式の乾杯後は、グラスを割る風習が残っているらしいです。
日本の結婚式では割れる、壊れる、切れるは嫌われている言葉ですが、ロシアでは新郎新婦自らがグラスを割るらしいのです。粉々に砕ければ砕ける程良いらしく、粉々に砕けた破片の分だけ幸せがやってくるらしいです。
国が変われば風習も変わる面白い話ですね。

今行われている乾杯は幸せを願っての意味合いが強いので、
悪魔を追い払って幸せになると言った意味合いでしょうか。

乾杯ですが、今のレストランでは、グラス同士を合わせて音を立てて乾杯しないというのが正式なマナーです。薄く繊細なグラスは、乾杯の時に少しぶつけただけで割れてしまう物もあるからです。

レストランではグラスを胸の高さまで持ち上げて、乾杯する相手の目を見て「乾杯」と言って、にっこり微笑むのが良いと言われています。
その場合、高々と高くグラスを持ち上げる必要はありません。
ポイントは笑顔でアイコンタクトです。

世界各国には様々な乾杯の掛け声があります。
イタリア語は、Cin・cin(チン・チン)グラスを合わせる音から。
ドイツ語はProst(プロースト)気軽な乾杯、Zum Wohl(ツームヴォ-ル)少し改まった場での乾杯。
中国語は、干杯(カンペイ)杯を空にするの意味。
ロシア語は、Za vashe zdorovye(ザ・ワーレ・ズダローヴィエ)
あなたの健康のために。
韓国は、건배(コンベ)乾杯。

フランス語では、Tchin・Tchin(チン・チン)、Tchin(チン)
A la votre(ア・ラ・ヴォトル)
Sante(サンテ)
等があります。
A votre bonne sante(ア・ヴォトル・ボンヌ・サンテ)あなたの健康のために、といった言葉があるのですが、それを相手が目の前にいる場合には略して言っている感じでしょうか。

チン・チンはグラスのぶつかった音の気がしますが、フランス人に聞くとフランスで食前酒として良く飲まれている、「チンザノ」から来ていると言う方が多いです。

英語ではToast(トースト)と言います。
焼いたパンのトーストです。どうしてでしょうか。


【パンとワイン】
中世までは、ワインを瓶詰めで保存する事はできなかったので、
ワインは酸化して酸っぱくなっているのが当たり前でした。

酸化しているワインは、アルカリを入れて中和して飲んでいた。身近なアルカリ性と言えば、植物のコゲや灰です。(アルカリとは、アラビア語で「植物の灰」の意味です)だから、焼いたパンをワインに入れたり、ワインと一緒にパンを食べました。

先日実際に試したのですが、本当に時間が経って酸っぱくなってしまったワインに、焦げたパンを入れると酸味が和らぎます。試したワインは「シャトー・ラ・ジョンカード紅白ラベル」750mlです。

まとまっていますが、かなり強い口当たりを楽しめるフルボディのワインです。2、3日はワインの味わいを十分楽しめたのですが、(2日後の方が甘味が出てきて美味しかったです)さすがに5日目位にお酢まではいきませんが、かなり酸っぱくなりました。

パンとワイン普段ですと、そうなったワインは料理に使う所ですが、良い機会でしたのでパンを焼いて試してみました。

ワインをグラスに注ぎ、一口飲みます。やっぱり酸っぱいです。焼いたパンをワインに入れてみます。どれ位で効果が出るか分からなかったので、パンを入れたまま少しずつワインを飲んでみました。始めのうちは効果が分からなかったのですが30秒程過ぎた時、酸味が少し減った感じがしました。今度は1分程過ぎた時です。ワインを開けて数日の一番美味しかった時程ではありませんが、ワインが甘く感じました。酸味が随分と和らいでいます。やはり香りはだいぶとんでいて、少し味が薄くなっているような感じはありますが、これなら飲めます。

皆様も、もしワインを酸っぱくさせてしまった時があれば一度試してみてください。ただ、わざと酸っぱくはさせないで下さい。酸味は和らいでいますが、美味しくは無いかもしれませんので。

古代ローマの時代に酸性、アルカリ性の理解があった事に驚きです。ここから「トースト」が乾杯の意味でも使われ、ワインとパンと言えばキリストです。「パンは我が肉、ワインは我が血」と言いました。この事からキリスト圏では派生して、「トースト」が祝辞の意味にも使われるようになりました。


【グラスを回すのは】
グラスを回す事をスワリングと言うのですが、ワインを空気に触れさせ、多くの香りが出るのを楽しむためのもので、決まり等は基本的にありません。

回し方としては、グラスの脚の部分を持ち、グラスからワインがこぼれないよう静かに、右手でワイングラスを持ち、反時計周り(左回り)に向かって何回か回してみます。ワインの香りがたち、香りを楽しむ事ができます。

右手でワイングラスを持って左回りに回すと、もしもワインが勢い良く飛び出すと、かかるのが自分です。時計回り(右回り)に回すと、右隣の人にかかってしまいます。

道上が言うには、グラスを持ちあげた時は左回りですが、グラスを置いた場合は右回りに回すのが良いとか。テーブルにグラスを置いた状態のスワリングでは、左回りは回しづらいと言うのです。試してみると、確かにグラスを置いた状態での左回りは回しづらく、右回りの方がスムーズに回せます。左回りで何度も回すのは、レストランではエレガントに見えないかも知れません。
道上曰く香りの為であれば一度で十分、何度もまわすのは貧乏ゆすりと同じ。

マナーについてはこれぐらいにして、面白い話を少し。
右回りと、左回りでは香りや味が変わってくる事をご存知でしたか。 以前から知ってはいたのですが、先日再確認いたしました。是非皆様も確認してみてください。
今回試したワインは、「シャトー・ルボスク 2010年」です。

左回りに回した方が、ワインが少し甘く感じて舌触りが優しくなり、右回りですとワインの甘みがあまりなく、舌触りが少しイガイガと感じるのは私だけでしょうか。渋いと言うよりは少しばかり苦くも感じてしまいました。

スワリングをすると空気に触れる事で、熟成の若いワインは渋味が優しく感じる様になる場合もあるのですが、右回りですと、それがほとんど無いように感じました。
左回りはスワリングの効果が顕著に感じられました。

香りでも左回りの方がよりワインの甘さを感じられました。
右回りで回してもワインの香りはあまり出てきません。
道上曰く右回りは食事中、左回りはテイスティング。

ワインだけでなく、ウイスキーの水割りをつくる時でも、左回りの方が美味しく感じます。有名なスコッチの12年物で水割りをつくると、右回りですとアルコールのにおいが鼻につき、そんなに高くないウイスキーかなといった感じですが、左回りですとアルコールのにおいが優しくなり、同じスコッチの17年物位に感じます。ワンランク上のウイスキーに感じるんです。決してアルコールがとんでいる訳ではありません。同じアルコール度数なので、優しく感じられるようになっているのです。

天気図これを私は「コリオリの力」だと思っていました。
大気や海流が北半球だと左回り、南半球だと右回りに回る力です。天気図を見ると、日本に来る台風は確かに全部左回りです。
水洗トイレの水の廻り方も北半球と南半球とでは逆です。

北半球では左回りが自然なので、左回りに回した方がワインに負荷がかからない考えです。

ですが最近の研究では、お風呂に貯めた水等、せいぜい2メートル位の大きさのお風呂では、コリオリの力は働かないらしいです。と言う事は更に小さなワイングラス程度では、コリオリの力はまったく関係無い事になってしまいます。

後の可能性としては、波動でしょうか。
私はまだ未確認ですが、同じ種類のグラスに注いだワインでも違う種類の写真、例えば山の写真と海の写真を貼るだけでも味が変わると言います。ですが、そうなるとスワリングの意味がなくなってしまいます。
ひょっとすると、回した方向によって良い波動と悪い波動があって、それが影響している可能性も考えられるかも知れません。

こうなってくると理由は分かりません。左回りと右回りでは何故、味が違うのか。
解明される日は来るのでしょうか。

ですが、北半球の日本で左回りが美味しくなるのであれば、南半球では右回りが美味しくなる気がするのは私だけでしょうか。 ワインの左回りと右回りの謎はまだ解明されていませんが、近い内に南アフリカかオーストラリアに行って、試してみようと思います。




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